按摩(あんま)
あんまは中国に生まれて日本に渡来してから、手技療法として広く一般に親しまれました。
薄い衣服の上から行い遠心性の手技を生体に加え、身体の変調を整え健康維持・増進させる手法です。
導引(大気を導いて体内に引き入れる)呼吸法と体操法、按蹻(皮肉を抑按し手足を捷挙する)が元となり、先人が研鑽を積み今日のあんまとなりました。
当院では筋肉や靭帯・内臓にアプローチする方法として用います。
マッサージ
アラビア語の「おす」、ギリシャ語の「こねる」、ラテン語の「手」と同一語源であると言われています。
術者の手指を以って生体の皮膚に直接行います。
ギリシャ時代から行われ、16世紀後半にフランスで関心が高まり、ヨーロッパ全土に広がりました。
主として求心性の手技により血液・リンパ液の循環を良くし、新陳代謝が盛んになります。
当院では血液・リンパ液の循環促進と精神的ストレスの緩和に用います。
指圧
全身の体表に定められた部位に徒手を用いて漸増、漸減の垂直圧かつ一点圧を主体とした、押圧操作を遠心性の方式で生体に加え、生体に備わっている自然治癒力を促進し、疲労素を取り除き健康維持・増進させます。 当院では神経・骨のバランス調整として用います。
ほねつぎ(柔道整復術)
古くは武士発祥から続く技であり、「武」が「武道」として発達する段階で「殺法」「活法」として伝統的に引き継がれていました。
「殺法」は武技そのもので、柔術における当身技、投技、絞技、関節技、固技等全て殺法に属します。
一方「活法」は傷ついた者の治療法、手当てであり骨折、脱臼、打撲、捻挫等の外傷を治すもので、出血や仮死者に対する蘇生法なども含まれます。
一方、この「武道」と共に「文」の道すなわち信仰、宗教、科学もその時代に応じて追求され発達してきました。
「殺法」と「活法」は「文武」の道として表裏一体となって進歩発展しましたこの「活法」が医療の一部としてほねつぎ(柔道整復術)へと発展していったのです。